2012年9月2日日曜日

茅整理作業の効率化実験

屋根葺きで一番重要なのが茅を大量に集めること。
そのために茅刈り作業に人手を集めなければならないのが問題ですが、一方、お祭りみたいに出来るので楽しい面もあります。
しかし、刈った茅を冬越しして水を抜き、余計な雑草や折れた茅を抜き、下(もと)をそろえて束ねる作業・・・整理作業が意外に地味で時間が掛かり大変な作業になります。・・・干していた茅の束を一度バラし、雑草を抜きながら状態の良い茅だけ寄せ集め、下をそろえて束ねる・・・という作業は、体力よりも根気を要する作業で、ゆえに手伝ってくれる人も少ないような感じです。

しかし、大量に茅を集めるとなると、この作業は避けて通れないばかりか、一番のネックになりそうな気がします。
どうも、現在のやり方だと、時間が掛かりすぎる上、作業が丁寧すぎるようになって、いくらか必要な草の部分もきれいに抜きすぎるようにも感じます。・・・もう少しスピーディで、手抜きが利くやり方は無いものか・・・。

そこで、ひとつ、合理化方法を考えました。
干した茅束を抱え切れるぐらい・・・4束ぐらい、持ってきます。

輪にしたわら縄を上部に回し、釘にかけて立て掛けます。
(アップするとこのような感じです)


この状態で(4つの)束の縛りを解き、バサバサと下(もと)に手を分け入れ、余計な草を下のほうにしごき取ります。このとき、茅の下(もと)をついでに揃えます。
大体きれいになったら、上部を新しい縄できつく縛ります。

そうしたら釘から縄を外し、(その前に周りの地面をきれいにして)大きくなった茅束を寝かせます。
この状態で、再び下(もと)をそろえ、挟まった余計な草を抜きます。

下(もと)の方も新しい縄できつく縛ります。

 ・・・この方法で作業した結果、
 昨日と同じ所要時間でこれだけ整理することが出来ました。

こんなに作業が進みました。
昨年は(除草剤を撒かれたせいで)茅の背丈が低く、まともに使えそうなものは限られます。
そう考えると、今日の方法で、3~4時間/人もあれば、ここから見えない場所に立て掛けた茅を含め整理が終わりそうな気がします。
・・・こんな作業の効率化を考える人って、そうはいないんじゃないかと思います。多分、参考になると感じる人も同様に少ないと思いますので・・・・。

古屋敷村の保存を考える会 齋藤

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