2014年11月3日月曜日

茅屋根フォーラムin舘岩

11月1日(土)、NPO法人山村集落再生塾の藤木良明さまよりご案内を頂き、福島県南会津町舘岩で開催された「茅屋根フォーラムin舘岩」に出席してきました・

舘岩には、藤木さんたちが再生を支援してきた水引集落があります。

水引集落は、尾瀬国立公園の田代山登山口の入り口にあります。
 茅葺き屋根は、きれいに手入れされていて羨ましいです。
ここも川を渡ると集落に入ります。
 茅場。晩秋の紅葉が美しいです。
 水引の名のとおり、水場があります。
茅屋根フォーラムは、舘岩会館という建物で開催されました。
首都圏からの方々を含め、結構多くの方々が参加されていて、ちょっと、困ったことになったなぁ、と。
南会津副町長さんからのごあいさつ。
藤木良明さんからの開催趣旨説明。
美山や大内宿など、重要伝統的建造物群保存地区以外で複数の茅葺き集落が残っている地域に集まってもらいました、とのこと。...おそらく、こういう機会は最後かもしれない、という言葉が重く心に響きました。
秋田県八峰町の手這坂集落に定住を始めた木村さんの発表。
同じく秋田県は羽後町で茅葺き保存の活動をされている安部さん。
 新潟県柏崎市高柳地区荻ノ島集落の再生に取り組まれてきた春日さん。
 みなさん、茅葺き屋根の再生を形にされている実績のある方ばかり。

複数の茅葺き屋根が残る地区として、かなり厳しい状態にある古屋敷地区は、どのようにお話してよいのか、と思いつつ参加したのでしたが、最後に藤木さんから、古屋敷村の活動は"Memorial heritage"・・・記憶を残す活動、という言葉を頂きました。

茅葺き集落は、そこに住む普通の人々による集落の力を形にしたもの=成果物のように感じます。
形は日々風化していきますが、記憶に留めることができれば、よいかな、と少し納得した感じがしました。

古屋敷村の保存を考える会 齋藤



2014年10月8日水曜日

突然の屋根直し

急に休みが入ったため、天気も良いから久々に古屋敷へ。

夏場は全然来なかったので、ちょっと心配でした。

今日の山形新聞にこの場所のスケッチが掲載されていて、去年作った足場らしい木が描かれていたので、あまり変化がないかと思って行ってみると、・・・足場は無くなっていて、梯子だけの姿になっていました。

あまり時間は無いので、東側の屋根に登り、木材をチェックしてみることにしました。

一年で風化は進み、縄はボロボロになって、屋根に括りつけた木材はグラグラ。

怖い思いをしながらも、簡単に波板を入れて木材を新しいロープで括り付けました。

今年は忙しくて、これからもほとんど来れる予定はありません。
この冬が心配です。

珍しいトンボがいました。イトトンボの仲間でしょうか?
ここは生物多様性の宝庫です。

古屋敷村の保存を考える会 齋藤

2014年7月5日土曜日

葵の頃の草刈り

久しぶりのブログアップです。

巷では、明日の朝、一斉に河川清掃が行われるため、河川敷の草刈りが盛んに行われています。・・・古屋敷地区もきっと草ぼうぼうだろうからと思い、空いた時間で草刈りに行きました。
まゆの庄の隣に、アジサイが咲いています。・・・前からあったか?
 まゆの庄への入り口から周りを除草。
前の草を刈ったと思うと、振り向いたら後ろに草が残っていることがよくあります。・・・巷はW杯で盛り上がっていますが、除草もサッカーと同じで、裏を取られた悔しさがありますね。
 堰の周りは既にきれいに刈り取られています。・・・水利組合の人たちがやってくれたのでしょう。
 前はそんなでもないな。
 堰の周りは除草の必要が無かったので、代わりに集落の道路沿いの除草をしました。
 結構、サイクリングの人なんかも来るし、雑草があるといかにも荒れ放題な感じがするので。
 こんな具合に・・・。
 あちらこちらに葵が咲いています。・・・これは残してやりました。
 谷川の庄の回りもきれいにしました。・・・折れた枝がずっと置いてあったので、これはちょっと陰に隠し、草を刈って、去年と同じような見栄えになりました。
 過去のブログを見ると、毎年、葵の咲くころに草刈りをしていることが分かります。

古屋敷村の保存を考える会 齋藤

2014年4月27日日曜日

民具資料館の後片付け

久々に自由な時間が取れたので、この冬に、残っていた南壁も完全倒壊した民具資料館の周囲を片付けに行ってきました。

私の都合で急に声がけしたために、会員の皆さんは、温泉旅行やら、子どもの野球の試合やら、体調不良やらでどなたも集まることが出来ず、結局、一人で出来るところまで片付けることにしました。

民具資料館の南側の空間(道?)には、壁の一部や階段、柱などが石垣に立て掛けて並んでいました。・・・隣の橋本さんが少しずつ整理してくれたものでしょう。・・・入り口には、「キケン、入るな!の看板があります。


今日は、石垣に立て掛けた大物を何とか建物の残骸の山の奥に積み上げるところまでできれば少し格好が付くんだけど、と思いながらも、階段を一人で持ち上げ、残骸の奥に積み上げるのはほぼ不可能。・・・通りかかった人から「何、一人で片付けるなて無理だ、怪我したら大変だ。」と言われましたが、やれるところまでやるしかありません。貴重な休みと好天の下なので。

一つ一つ、ハンマーでバラスと、少しずつ片付いてきました。
木はスカスカで、脆く、壊すのは案外簡単です。・・・おととしの秋まで、この3階相当の屋根、それも急でつかみどころの無いシートの上に登っていましたが、これを考えると少々恐ろしい。

石垣もきれいに現れました。

ここまできたら、階段もバラそうと考えました。
・・・が、結構しっかりしたつくりで、木は脆くとも、なかなかの難物。・・・それに・・・裏板に墨で書かれた「兄サン」という文字を見つけ・・・これは、どうも壊せない。・・・平成はじめに改修した時のものかと思いましたが、もし、落書き好きの花屋さんのお兄さんが戦前に書いたものなら、と思うと、壊せません。・・・これは露天で仕方ありませんが、脇に並べておくことにしました。


カッコウが鳴き、心地よい風が吹くなかの作業でしたが、保存を考える会が、壊れた建物の後片付けをするのは、なんか敗北感を感じます。(このブログ記事のラベルも「保存・修復作業」でおかしくない?)

先週あたりに朝日新聞日曜版の記者の方が「ニッポン国古屋敷村」を取り上げるということで、取材を受けました。この記事が掲載されれば、この廃墟を見に来る人もいるかもしれません。
その際は、危険な場所にはけして立ち入らないように願いたいものです。

川の向うにヤマザクラ。

写真を撮りに訪れる人が増えてきました。

古屋敷村の保存を考える会 齋藤

2014年3月2日日曜日

今年初めての古屋敷から

2014年に入って初めて古屋敷からお伝えします。

この冬は、雪がめっぽう少なく、あまり心配がないものと思い、・・・それ以上に今年に入って特に忙しくなったものですから・・・すっかりご無沙汰となっていました。

しかし、その間にも隣の橋本さんからは、1月下旬ごろだったか、民具資料館の残った部分が「無事に倒れてくれた」という連絡をもらっていたりしていました。

そこで、そろそろ雪が少なくなったかな、と思い、古屋敷をのぞいてみたところでした・・・が、

谷川の庄はこんなにも雪にうずもれ、
 雪解け近くの重たい雪に覆われ、
 民具資料館は「きちんと」つぶれ、
 そこへの道も深くズブズブの雪で、人の足跡はなく、
 まゆの庄はそんな雪に耐えていました。
いよいよつぶれそう・・・毎年思うことですが・・・
 波板部分は雪が滑り落ちています。
 茅は少し持っていかれましたが、よく見ると、雪が降る前とそんなには変わっていません。
重い雪が消えるのは、もう少し先のようです。

古屋敷村の保存を考える会 齋藤