2014年4月27日日曜日

民具資料館の後片付け

久々に自由な時間が取れたので、この冬に、残っていた南壁も完全倒壊した民具資料館の周囲を片付けに行ってきました。

私の都合で急に声がけしたために、会員の皆さんは、温泉旅行やら、子どもの野球の試合やら、体調不良やらでどなたも集まることが出来ず、結局、一人で出来るところまで片付けることにしました。

民具資料館の南側の空間(道?)には、壁の一部や階段、柱などが石垣に立て掛けて並んでいました。・・・隣の橋本さんが少しずつ整理してくれたものでしょう。・・・入り口には、「キケン、入るな!の看板があります。


今日は、石垣に立て掛けた大物を何とか建物の残骸の山の奥に積み上げるところまでできれば少し格好が付くんだけど、と思いながらも、階段を一人で持ち上げ、残骸の奥に積み上げるのはほぼ不可能。・・・通りかかった人から「何、一人で片付けるなて無理だ、怪我したら大変だ。」と言われましたが、やれるところまでやるしかありません。貴重な休みと好天の下なので。

一つ一つ、ハンマーでバラスと、少しずつ片付いてきました。
木はスカスカで、脆く、壊すのは案外簡単です。・・・おととしの秋まで、この3階相当の屋根、それも急でつかみどころの無いシートの上に登っていましたが、これを考えると少々恐ろしい。

石垣もきれいに現れました。

ここまできたら、階段もバラそうと考えました。
・・・が、結構しっかりしたつくりで、木は脆くとも、なかなかの難物。・・・それに・・・裏板に墨で書かれた「兄サン」という文字を見つけ・・・これは、どうも壊せない。・・・平成はじめに改修した時のものかと思いましたが、もし、落書き好きの花屋さんのお兄さんが戦前に書いたものなら、と思うと、壊せません。・・・これは露天で仕方ありませんが、脇に並べておくことにしました。


カッコウが鳴き、心地よい風が吹くなかの作業でしたが、保存を考える会が、壊れた建物の後片付けをするのは、なんか敗北感を感じます。(このブログ記事のラベルも「保存・修復作業」でおかしくない?)

先週あたりに朝日新聞日曜版の記者の方が「ニッポン国古屋敷村」を取り上げるということで、取材を受けました。この記事が掲載されれば、この廃墟を見に来る人もいるかもしれません。
その際は、危険な場所にはけして立ち入らないように願いたいものです。

川の向うにヤマザクラ。

写真を撮りに訪れる人が増えてきました。

古屋敷村の保存を考える会 齋藤